iPhoneや出入国審査など採用事例が増える「顔認証」

7月13日、アメリカの特許商標庁(USPTO)は、アップルが今秋発売予定の「iPhone 8」の特許申請書を公開しました。それによるとロック解除の方式は現在の指紋による「Touch ID」に代わり、2013年にアップルが買収したイスラエル企業、PrimeSenseの技術を使った「3D顔認証」が搭載されることが濃厚になっています。顔認証のシステムは、あくまでも事前に登録した顔のデータで本人かどうかを特定、識別するものです。人ごみの中でも、高速かつ正確に認証できるシステムに求められる要件は、監視カメラに映る人間の顔の表情や動作で「怪しい人物」を抽出したり、通行人・来店者分析を行うシステムとはやや別物となります。顔認証は「生体認証(バイオメトリックス)」の一種です。生体認証には、銀行のATMのほか、アップルの「iPhone」が2013年から採用した指紋認証、サムスンのスマホ「Galaxy」が今年、ロック解除に初採用した目の虹彩認証、手のひら認証(静脈認証)、声による音声認証、DNA認証などがあるのですが、顔認証はその中でも精度が高い部類に入ります。今年、アメリカの国立標準技術研究所(NIST)が実施した精度評価コンテストで最高点をマークしたNECのシステムの誤検知率は0.8%でした。これは歩く人の動画でテストしているので、空港の入国審査ブースで立ち止まった画像なら誤検知率はもっと下がります。人の目なら「他人のそら似」で通してしまいそうなケースも阻止できるということです。

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